公民館や図書館、団地の集会所、公園、空きビルのコワーキングスペース……。公共施設やまちの拠点は、場ができても、そこで何かを始める人がいなければ動き出しません。株式会社ドラマチックは15年にわたり、「市民が主役になるまちづくり」に取り組んできました。この記事では、私たちが何を大切にしているのか、そしてほかの取り組み方と何が違うのかをお伝えします。
「市民が主役」とは、市民が「つくる人」になること
住民参加と聞くと、ワークショップやアンケートで意見を集める場面を思い浮かべる方が多いかもしれません。私たちが目指しているのは、その一歩先です。市民が自分の「好き」や「得意」を持ち寄り、自分で企画して、運営して、続けていく。私たちはこれを、「参加する人」から「つくる人」になる瞬間と呼んでいます。
私たちが関わる拠点では、はじめはイベントの参加者だった人が、次の回には出店者やイベント主催者になり、やがて後から来た人の相談に乗るようになる。そんな光景が各地で生まれています。
私たちが大切にしている3つのこと
- 人を「配置」するのではなく、活動の機会をつくる 「イベントを手伝ってくれる人を紹介してほしい」。そんなご相談をいただくことがあります。けれど、人を送り込むだけでは、その場所で活動する人は増えません。私たちは、市民が自分から動きたくなる入口と、実際に試せる舞台をセットでつくります。見ているのは来場者数だけではありません。「まちで活動する人」がどれだけ増えたかを大事にしています。
- 起業よりも、もっと手前の体験から 起業や創業の後押しもしていますが、いきなりそこからは始めません。誰かと出会う、友だちができる、この場所が好きになる。こうした小さな体験が積み重なって、やがて「自分もやってみたい」という気持ちにつながると考えています。
- 安心して失敗できる場であること 最初の一歩はうまくいかなくて当たり前です。成功へ導きすぎるよりも、安心して挑戦し、失敗できる場であることを大切にしています。その安心感が、二歩目、三歩目を生みます。
ソフトから考える、市民協働の場づくり
施設を安全に、きれいに保つことはとても大切です。一方で、集まった市民どうしをつなぎ、主役として活躍してもらう市民協働のソフトの部分には、施設管理とは別の専門性が必要です。事業企画から設計、運営まで一気通貫で手がけられる私たちですが、このソフトの部分をとても大切にしています。
出発点はいつも「ここでどんな人が、どんな風に出会い、何が始まるか」。運営のイメージから逆算して空間を考えるので、できあがった場所がそのまま市民の活動の舞台になります。都内からベッドタウン、人口2万人の地方都市まで、各地で関わってきた拠点、そして自社で運営する拠点での日々の実践を通して、そのノウハウを15年間磨き続けています。
もうひとつ大切にしているのは、担当者が異動したあとも、市民どうしの関係と熱量がまちに残ることです。特定の誰かがいなくなっても、市民の手で面白いことが起き続ける。これが、私たちの考える「続くまちづくり」です。
ーーーーーーー
「市民協働を進めたいけれど、何から始めればいいかわからない」「せっかくの施設に、もっと人の動きを生みたい」。そんな段階からご一緒できます。構想段階のご相談や、拠点の視察も歓迎しています。お気軽にお問い合わせください。
